blog
ブログ
カテゴリー
院長コラム
マウスピース矯正のメリット・デメリットと、ワイヤー矯正との違い
こんにちは。とよあけ矯正歯科の院長 森川です。
近年、矯正治療の選択肢として急速に普及しているマウスピース型矯正(アライナー矯正)。
その「目立たない」「取り外し可能」という特性から、多くの方が興味を持たれています。
このコラムでは、マウスピース矯正の魅力的なメリットと、専門家として知っておいていただきたいデメリット、そして従来のワイヤー矯正との違いについて、私の考えを交えながら詳しく解説いたします。
1. マウスピース矯正の大きなメリット:気軽に目立たずに治療できる
マウスピース矯正が多くの患者様に選ばれる最大の理由は、その装置の特性にあります。
1-1. 審美性と日常生活への影響の少なさ
透明なプラスチック製のマウスピース(アライナー)は、装着しても非常に目立ちにくく、他人に気づかれずに矯正治療を進めることができます。これが「気軽に目立たずに治療できる」という最大のメリットです。
また、装置を取り外し可能である点も大きな魅力です。ワイヤー矯正のように歯に固定された装置がないため、食事の制限がほとんどなく、歯磨きやフロスも普段通りに行えるため、衛生面の管理が容易です。
1-2. 快適性の向上
ワイヤーやブラケットのような突起がないため、舌や頬の粘膜を傷つけにくく、矯正治療にありがちな口内炎のリスクや、調整直後の痛みが比較的少ないとされています。これは、治療中の生活のクオリティーを高く保つ上で非常に重要です。
2. マウスピース矯正のデメリットと注意点
マウスピース矯正には利便性が高い反面、治療の成否に関わる重要な側面があります。
2-1. 治療の成否を左右する「自己管理」の重要性
マウスピース矯正は、患者様ご自身が1日20時間以上という決められた装着時間を厳守することが絶対条件です。
- 装着時間の不足: 装着時間を守れなければ、歯は計画通りに動きません。結果として治療期間が延長したり、計画を大幅に修正したり、最悪の場合、治療が破綻する可能性もあります。
- 気軽に治療できる反面: 装置が取り外しやすいため、「今日はいいか」という自己判断が起こりやすく、途中で治療に対するモチベーションが低下し、やめてしまうというリスクが生じます。
マウスピース矯正は、患者様の強い意思と自己規律が求められる治療法であると認識していただく必要があります。
2-2. 成長を利用した治療の難しさ
小児・学童期の患者様に対しては、顎の成長を利用して骨格的な問題を改善する一期治療が行われます。
ワイヤー装置や専門的な拡大装置は、顎の骨格そのものに影響を与え、成長を誘導することを得意とします。しかし、マウスピース型装置では、歯を並べることや、軽度な顎の調整は可能であっても、顎の大きな成長を利用した骨格的なコントロールが難しい場合があります。
特に、重度の反対咬合(受け口)や、顎が大きく横にずれているような症例では、成長期においてワイヤーや専門装置の方が、より効果的かつ安定した治療結果をもたらすことが多いと私は考えています。
2-3. 治療の進捗状況の判断が難しい
ワイヤー矯正の場合、歯科医師がワイヤーのたわみやブラケットの位置を見ることで、歯がどこまで動き、どこが動いていないかを明確に把握できます。患者様も、装置の調整後に「歯が動いている感覚」を得やすいです。
一方、マウスピース矯正は、透明な装置を交換していくため、患者様ご自身で「どこが治って、どこが治ってないか」の判断がつきにくいというデメリットがあります。
もし、患者様が指示通りの装着時間を守れていなかった場合、アライナーが歯にフィットしなくなり、計画とのズレが生じます。このズレを早期に発見し修正するためには、専門的な知識を持つ歯科医師による定期的なチェックが極めて重要になります。
3. ワイヤー矯正とマウスピース矯正の根本的な違い
マウスピース矯正とワイヤー矯正は、アプローチこそ違えど、歯を動かすという目的は同じです。
| 比較項目 | マウスピース型矯正(アライナー) | ワイヤー矯正(マルチブラケット) |
| 力の伝達 | アライナー全体による歯列への面的な圧力 | ブラケット・ワイヤーによる歯への点・線を通じた緻密な力 |
| 得意な動き | 比較的シンプルな傾斜移動、デジタルによる予測 | 複雑な歯体移動(歯の根を含む並行移動)、垂直的なコントロール |
| 治療期間への影響 | 患者様の装着時間に大きく左右される | 歯科医師の技術と装置の特性に依存 |
| 適用年齢 | 主に永久歯が生えそろった後の治療(適応症拡大中) | 小児の成長誘導から成人まで幅広く対応 |
ワイヤー矯正は、装置が固定されているため、歯科医師が意図した力を常に正確に歯に伝えやすく、特に重度の不正咬合や、抜歯を伴う大規模な歯の移動(スペース・メイキング)には、その確実性と汎用性において優位性があります。
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正で培われた緻密な治療計画をデジタル・シミュレーションによって実現する治療法であり、どちらが優れているというわけではなく、患者様の症状やライフスタイルに合っているかが重要となります。
4. 矯正治療を始める皆様へ(医院長としての意見)
マウスピース矯正は、矯正治療を身近なものにしてくれた革新的な技術です。しかし、その”手軽さ”の裏側には、高い自己管理能力と、万が一計画がずれた場合に的確な修正ができる専門医の存在が不可欠です。
当院では、日本矯正歯科学会認定医として、デジタル技術を最大限に活用しつつも、ワイヤー矯正の経験に基づいた正確な診断力と歯の移動メカニズムの理解を基に、治療計画を立案しています。
矯正治療は長期にわたります。装置の種類だけでなく、ご自身の歯並びの特性を理解し、専門医と二人三脚で治療に取り組むことが、理想的な笑顔と安定した噛み合わせを手に入れるための最も確実な道だと、私は考えております。
愛知県豊明市にお住まいの方、または近くにお越しの際は、ご自身の歯並びや適切な矯正方法について、当院まで気楽にお問い合わせください。
当院では、患者様により便利にご利用いただくため、Eパークよりネット予約を導入しています。
⭐24時間いつでも予約が可能⭐
お仕事帰りや家事の合間など、時間を気にせずご自身のタイミングで予約をお取りいただけます。
お電話がつながりにくい時間帯でも、スムーズにご予約が可能です。
⭐LINEでのご相談も受付中⭐
「この症状で受診したほうが良い?」「治療について詳しく知りたい」などのご相談も、当院の公式LINEで受け付けています。お気軽にご活用ください。
